大河「・・・ごちそうさま」
竜児「どうした大河?まだ飯3杯目だぞ?もっと食えよ」
大河「ううんいいの」
竜児「!?どーしたんだ大河!?何があろうとへこたれない鋼鉄の胃袋は!?
時には人の食ってる飯さえ奪って、人間社会に弱肉強食の理を持ち込んで社会秩序の崩壊の危機ぐはっ!!」
大河「うるっさい!黙って聞いてりゃ失礼な事をダラダラと・・・」
竜児「お、落ち着け大河!そ、それだけお前を心配してるんだって!なんだ?調子悪いのか?悩みでもあるのか?」
大河「・・・その・・・」
竜児「あ。あの日か?」
大河「!!」

ボグシャ!

大河「・・・一遍くらい、あの世を見てくるのもいいかもね犬っころ・・・」
竜児「わわわ悪かった!軽く場を和ませようと・・・!」
大河「ふぅ・・・」
竜児「?なんだほんとに変だぞお前?なにがあった?」
大河「・・・ちゃったの・・・」
竜児「え?」
大河「だから・・・ちゃったのよ・・・」
竜児「だからなんだって?」
大河「だから、できちゃったのよ!!あんたとあたしの子供が!!」
竜児「・・・え?」
大河「あたしだってちゃんとしてたのよ!?基礎体温測って、排卵日計算して、一応ゴムはなかったけど・・・それでも大丈夫なようにって・・・!なのに・・・なのに・・・」
竜児「俺と・・・お前の子・・・か?」
大河「他に誰がいるっていうのよ!?」
竜児「は・・はは・・・」
大河「・・・分かってるわよ。パニックに落ちたのはあたしも一緒だもん。でもそうしたって意味ないのも分かってる。安心して竜児。ばかちーならこういうの詳しそうだし、協力してもらって・・・」
竜児「やったーっ!大河ほんとなんだな!?本当に俺たちの子が出来たんだな!?」
大河「え?う、うん・・・」
竜児「ぃやったーっ!!おい!泰子起きろ!お前の孫ができたぞ!!ほら喜べ!!バンザーイッ!!」
大河「え・・・と・・・」
竜児「いやーそっかそっか。俺たちの子供か〜(うんうん)」
大河「ちょ!ちょっとまって!?」
竜児「ん?どうした」
大河「・・・堕ろせって・・・言わないの・・・?」
竜児「っ!?なんだと!?たた大河、お、お前堕ろしたいのか!?俺の子供産むの嫌なのか!?」
大河「・・・え?い、嫌とかじゃなくて・・・」
竜児「俺は産んでほしいぞ!ほしい!」
大河「!!」
竜児「確かに俺たちは若いから、先行きは不安かもしれんが、こーゆー時こそ、あの金だけ持ってるクソジジ
イを利用してやる!それ位してもいいだろ?勿論!俺たちの子供には指一本触れさせてやらん!悔しさに身
悶えるがいい!!ざまあみろだ!!」
大河「・・・」
竜児「そんでもって、俺もバリバリ働いてやる!奴の世話にいつまでも、なんざ反吐が出る!生活できるようになったら、お前は『逢坂大河』から『高須大河』になるんだからな?わかったか?」
大河「う、うん・・・」
竜児「いよーっし、俄然やる気が出てきた!やはり人生、目的があると張りが出るよな!」
大河「竜児・・・」
竜児「なんだ?パパと呼んでもいいぞ!」
大河「あたし・・・あんたと出会えて幸せ・・・。ありがとう・・・」
竜児「ばーか。これからもっともっと幸せになるんだ。新しい家族と一緒にな!そうだろ大河!?」
大河「・・・うん」

『ホントにありがと・・・竜児。好きになってくれてありがとう・・・大好きだよ、竜児・・・』




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