竜児「…寝るか」

暗闇の部屋、布団を被り
頭の後ろで手を組み
仰向けで天井を見つめる竜児

竜児「うぉっ…さむっ…なんかいきなり寒く…」

竜児「ん?」

窓が開いている。

足の方から布団がモコモコ膨らみ何かが登ってきた


大河「ふぃぃぃ…寒い寒いっ…」

もぞもぞと竜児の胸の辺りに掛かっている布団の間から
顔だけをヒョコッと出してくる大河

ハァとため息をつきながら

竜児「お前が寒い理由は?」

大河「? ここくるのに外を通ったからでしょ」

ギリギリの顔の位置で
暗闇の中、会話する二人

竜児「てことは俺が寒い理由はお前が窓を開けっパだからか」

大河「あぁ、ならきっとそうね」
竜児「閉めてこい」
大河「や!寒い!」

ギュッと竜児の胸板に抱き着く大河

竜児「…」
フゥ…と優しく笑い、大河を見つめる

大河「? どうしたの?」

竜児「まぁいっか…」

キュッと抱き締め返す竜児であった



竜児「お前なに飲んでんの?」

大河「フルーツオレィ」
チューチューとストローを吸いながら喋る大河

竜児「ちょっとちょうだい」
口をすぼめてストローに近付く竜児

それを遮るように大河の顔が前に出る

『チュッ』

大河「やーい、お前なんかにあげないよーだ」
キヒヒと悪戯そうに笑う大河

竜児「ケチ」
大河「もっとする?」ニヤニヤ

先生「授業終わってからにしなさい!!!!」



キョン「お前らな!教室で…ましてや授業中にイチャつくな!常識というものをだなあ!」

竜児「うるせーな、大河に言えよ。いつも大河がしてくんだから」

キョン「(うぉ…なんて怖ぇー顔だ…。さすがだなヤンキー高須!しかし俺も負けてられんっ)」

竜児「大河ー、キョンがなんか話しがあるってー」

キョン「げっ!ばっ…逢坂を呼ぶな!」
竜児「なんだよー俺ばっかりじゃなくて大河にも言えよー」

大河「あらキョン君、何かしらー?後ろでハルヒちゃんが睨んでるから早く終わらせてねー」ニヤニヤ


キョン「くっ…!だから教室でイチャつくのはいい加減やめろ。まわりの人もあんまり良い気分しないし」


大河「いーのっ。私は竜児がだーいすきだから」
竜児に抱き着いて顔をスリスリさせる大河

竜児「それよりいいのか?涼宮、おっかねー顔して行っちまったぞ?」

キョン「あっ!おい待てよハルヒ!」
追いかけて教室の外に出て行くキョン


竜児「今のどこに涼宮が不機嫌になる要素があったんだ?」

大河「あの二人も大変ねー。ねー竜児、今日ねー、みのりんにお風呂で使うアヒルちゃん貰ったのー。だから今日もいっぱい遊ぼうねっ!」

竜児「いいけど、またのぼせんなよ?」
大河「竜児が一緒なら大丈夫だもんっ」

ガララッ

中島「高須ー!野球しようぜー!」



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