春先

大河「うわー暖かい!」
竜児「ああ。もうすっかり春だな」
大河「ねね竜児?桜っていつぐらいに咲くかな?」
竜児「そーだな・・・開花予想じゃ確か一週間後くらいって言ってたと思うぞ」
大河「わーたのしみだなー。竜児!咲いたらお花見!お花見しようね!?」
竜児「はいはい。大方出店巡りが楽しみなんだろーが・・・」
大河「違うよ!」
竜児「んじゃ何がそんなに楽しみ・・・あ」

二人同時に振り返ったのは、襖に咲いた小さな花びら。

大河「・・・始まりは勘違いからだったね」
竜児「ああ・・・お前に殺されかけたんだよな俺」
大河「殺す気なんか無かったよ。ただ記憶飛ばそうとしただけで」
竜児「どっちもあんま変わらない気が・・・」
大河「でも色々あったけど・・・もう3年経ったんだね」
竜児「ああ。今となったらその全てが愛しいな。お前とこうしている今に繋がってたわけだから」
大河「くっさ!あんたって、そーゆートコ変わんないよね」
竜児「うるせ。本当にそう思ってんだからしょーがねーだろ」
大河「はいはいしょーがないしょーがない」
竜児「おまえな・・・」

チュ

竜児「おま!い、いきなりはやめろよ!」
大河「別にいいじゃん。急にしたくなったんだから。いい加減慣れなさいよ」
竜児「慣れねんだよ!ったく・・・」
大河「あーら竜児ったら、顔真っ赤にしちゃってどーしたの?」
竜児「うるせえこっち見んな!」
大河「・・・さっきの言葉ホントは嬉しかった。ありがとね竜児」
竜児「大河・・・」

チュ

竜児「だ、だからおまえは!!」
大河「あはは顔真っ赤ー」



作品一覧ページに戻る   TOPにもどる
inserted by FC2 system