「竜児、次はチョコバナナ食べたい」
「おい、せめてさっき買った焼きそばを食ってからにしろ」
「だって竜児が作ったやつより不味いんだもん」
「お前なぁ」
「あ、竜児竜児、金魚すくい!!」
「ははっ逢坂は随分はしゃいでるな」
「大河はお祭り好きだからね〜、う〜ん大河は浴衣も似合うよ、綺麗な下駄も履いてるし。みのりんムラムラきちゃう」
「お前ら、笑ってないで少しは大河を止めろよ、あいつ絶対後で腹壊すぞ」
「まぁ逢坂を諫めるのは高須の役目だしな」
「そうそう、お腹壊した大河の面倒を見るのも高須君の役目だよ」
「腹壊すのは決定なのかよ!?」
「竜児ー!!早くー!!」
「ほら、大河が呼んでるよ?」
「ああ、もう……今行くー!!」
「なんだかんだ言いながら高須も楽しそうだな」
「うんうん……今日は大河の浴衣も見れたしこれでって……あれ?そういや大河って着付け出来たっけ?」
「……高須だろ」
「そっか、高須君か」
「……まぁあの二人だし」
「……そうだよね。あの二人だし」
「じゃあ高須君あれやったかな?」
「あれって?」
「あ〜れ〜お殿様ご無体な〜って帯でくるくると……」
「……やってないと思うぞ。櫛枝、鼻息荒くするな」
「はっ!?鼻血が……」

***

「遅い、竜児」
「お前な、その格好で走ると転ぶぞ?」
「ヘーキヘーキ」
「ん?金魚取ったのか」
「うん。楽勝だった」
「へー凄いな」
「へへぇ、あっクレープ♪」
「バカ、走るなって」
「大丈……きゃあ!?」
「あ、いわんこっちゃない。大丈夫か?」
「うん……あ、鼻緒切れちゃった」
「全く、走るからだぞ。怪我は?」
「大丈夫」
「ほら、手かせ」
「ん、きゃっ!?ちちちちょっと竜児?」
「ん、おんぶはダメだったか?」
「そそそ、そうじゃないけど」
「今日はこれじゃ歩けないだろ?残念だけど帰るぞ?」
「……クレープ」
「……帰る「クレープ!!」わかったわかったクレープな、これで最後な!?」
「うん!!」

***

「あそこでおんぶしてるのって……」
「……高須だな」
「……まぁあの二人だし……はっ大河の浴衣後ろ姿素足VER.……ぶふぅ!!」



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