竜児:大河へ。おまえが俺たちの前からいなくなってもうすぐ一年だ。
おまえがくれたあの星は、おまえがいなくなったあと、春の夜も夏の夜も秋も冬も輝いてるよ。
おかしいよな。もう、何万回もメールしてるに、急にこんなことを言ったりして。

大河:ううん。おかしくなんかない。私、嬉しかったよ。だって、竜児の中にはちゃんと私がいるって解ったから。

竜児:大河。ありがとう。
大河:ううん。
ね、卒業式っていつになるの?

竜児:3月9日だ

大河:一緒だ。
あーあ、竜児の晴れ姿見たかったな…

竜児:しょうがないだろ。かぶっちゃったんだから。
大河:うん…ね、竜児。
竜児:なんだ?
大河:卒業したら…私たち、一緒に…
竜児:ああ。もちろん、幸せになるんだよ。俺も、大河も、泰子も、インコちゃんも、そんで
お前の新しい家族も。だ
大河:うん…
竜児:大河、俺は早くお前に会いたい。会ってあのときの続きを。
大河:うん。うん。私も、早く竜児に会いたい。
竜児:お前、メールとか電話じゃヤダって怒るもんな。
大河:だって、直接聞きたいじゃない。
大好きな人から、大好きな人の顔を見ながら、直接。。。ね。
竜児:俺は電話とかメールとかでもかまわねーけど。
大河:私がヤなの!
竜児:はいはい。それじゃあ、卒業したら…な?
大河:うん!
竜児:なぁ、大河。
二人で星を見たときのこと覚えてるか?ほら、北村のときの…
大河:うん。
竜児:星と星は近いようで遠いって話。
大河:うん。
あの時は、距離がすごく離れてて、それが私と北村君みたいでそれで…
竜児:でも、今は違う。
大河:?
竜児:お前とおんなじ輝きで、お前とおんなじ大きさで、
俺もお前みたいに輝く星になるよ。卒業式の日がその日だ…
大河:竜児…
竜児:なんだ?
大河:ね、電話してもいい?

竜児:いいけど、どうした?
大河:今ね、私ね、すっごく竜児の声が聞きたいの。
竜児:わかったよ。じゃあ少しだけだぞ?
大河:うん!!



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