キーンコーンカーンコーン

竜児「おい、何も下校中に歩きながら練習すんなよ」
大河「うるさいわね、しょうがないでしょ」
川嶋「あんた手ちっちゃすぎて穴を押さえ切れてないのよ、こうよこう」
大河「くぅ…、ちっ…」
櫛枝「おぉ〜、あーみん上手いね〜!リコーダーの神だね!」
川嶋「…嬉しくねえよ」
北村「しかし逢坂もしっかり上達してるな!いいぞ!その調子だ!」
大河「そ…そうかな!」
竜児「いや何も商店街の通りでピロピロすることないだろ…。大体なんで川嶋と大河がペア組んでんだよ」
大河「クジよ!クジ!私だってバカチーとなんかごめんだったんだから!」
川嶋「なんだとチビ虎ァ!下のパート難しいからって私がせっかくやってやってるのに!」
大河「何を!どっちも難しいじゃない!えばるな!」
櫛枝「そこ大河がキレるとこじゃないぜ!」
竜児「今日は生徒会いいのか?」
北村「俺達も練習しなきゃだろ?音楽は筆記じゃなくて実技で点数つくからな」
川嶋「あんた達なにやんだっけ」
竜児「…俺がギターで…」
櫛枝「northern19の…」
北村「stay youth foeverって曲」
川嶋「…なにそれ」
竜児「やっぱ絶対無理だって、あの曲!あと2週間でどうこう出来るレベルじゃないって!」
櫛枝「私もう叩けるよ?」
北村「俺ももうイケるぞ?」
竜児「…なんで二人共そんな器用なんだよ…、大体なんで先生俺らにあんな曲を…」
大河「そうね、曲聞いたけど確かにありゃ犬には無理な芸当だわ」
竜児「!、お前だってヒューヒュー鳴らしてるだけだろ!人のこと言えるか!」
大河「何を!」
川嶋「そうよそうよ!なんでアンタはヒューしか音が鳴らないのよ!」
大河「なにいいい!?」
櫛枝「そうよそうよ!なんで北村君は次男なのよ!」
川嶋「話しをややこしくすんなあ!」
北村「高須も高須だぞ!時間はまだあるんだ!精一杯やってみようじゃないか!」
大河「くそぅ…、フヒュー…!スヒュー…!」
竜児「だからもう間に合わないって!」
北村「え!?もうフヒュに合わスヒュって!?なにが言いたいんだ!」
櫛枝「冬に会わずに済んだ恋だって!?」
川嶋「なんの話ししてんだよ!」
大河「フヒュー…!スヒュー…!」
北村「冬になにがあったんだ!高須!答えろ!」
竜児「えぇ!?俺!?」
大河「ピュウッ…!、ねえ!聞いて!鳴った!鳴ったよ!ねえ!」


商店街の街灯は
ゆっくりと明かりを灯す




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