『竜児、浮気してないわよね。』
 なんとなく恒例となりつつある大河とのメールのやりとり。
 いつもならば、なんてことのない日常のあれこれを報告する程度なのだが……
『してねえ。
 するわけがねえ。』
 即座に返信。
「いきなり何考えてんだ……?」
 怪訝に思っているうちに再び着信。
『今日、クラスの子達と話してるうちに彼氏とかの話題になったんだけど、
 男の子って、色々と……溜まるんでしょ?
 だから、ある程度定期的に、その、抜かなくちゃいけないとか、なんとか。』
「……なんて事話してやがる。恐るべきは女子校なのか?」
『竜児だって男だもんね。そのへんはわかってるつもり。
 待たせてるのは私だし……
 だけど私としてはやっぱり、竜児が他の女の事考えながらそういうことするのはイヤなの。
 だから、ね。
 特別に
 ホント特別によ!
 あと誰かに口外したら殺す。』
 文章の下にはなにやら添付ファイル。開いてみれば……
「!」
 全体の八割ほどを肌色が占める画像だった。
 顔は顎の先程度しか写っていないが、肩にかけられているのは間違いなく見た事のある柄のパジャマ。
 何よりあまり類を見ないであろうなだらかな起伏。
 その中央には淡い桜色の……
「これは、つまり、た、大河の……む、む……」
 三度着信。
『今のメール間違えてみのりんにも送っちゃったどうしよう』


 翌朝。
「おっはよう高須君!
 太陽は黄色くないかい?腰は大丈夫?程々にしておかないと股間の大金時殿が擦り切れちまうぜ〜」
「たのむ櫛枝、大河の為にもあのメールの事は忘れてくれ」






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