深夜の1時23分

大河は高須家の寝室でねていて、夜中にトイレに行きたくなり、起きた。

大「おしっこもれるもれる」
大河は寝室の扉を静かにあけた。
大「ん?」
竜「ムフフフ…」
大「(こんな時間になにやってんのかしら?…)」
竜児はなにやらテレビを見ていた。
竜「ムフフフフフフ…」
竜児は性的犯罪を犯したような顔でテレビを見ながらニヤニヤしていた。

大「(何見てんのかしら…?)」
大河は竜児に気づかれないように遠くから静かに目をこらしてテレビの画面をみた。

大「?!!!」
なんと竜児は部屋の電気もつけずに深夜アニメを見ていたのだ。
竜「ムフ、ララちゃんカワユスなぁ〜、ムフフ」
竜児は前のめりになってテレビの画面を見ていて小声でなにかブツブツ呟いていたのだ。

大「(あ…あれが本当に竜児なの?…)」
竜児は手に何か持っていた。
大「(フィ…フィギュア?…)」
竜児は両手で大事そうにテレビに映っている女の子のフィギュアを持っていて、
親指でフィギュアの頭の部分をすりすりしていた。
竜「ララ、かわいいよララ、ムフフ」
大河はこの光景に呆然と立ち尽くした。




大「(まさか竜児がこんな趣味だったなんて…いつもの竜児じゃないみたい…)」
気づくと大河の足は少し震えていた。
竜「ンフフフフ♪」
竜児は鬼がほくそ笑んだかの様な顔をさらにひんまげて、ムフムフと笑った。

竜「ムフフ、ヤミちゃ〜ん…おっ、もうCMか。ションベンションベン…」
テレビでCMが流れ始め、竜児は股間を押さえながら立ち上がった。
竜「う〜おしっこもれるもれる」
大「やばいっ!!バレるバレる!!」
竜児はフィギュアをその場に置き、ゆっくりまわれ右をしてトイレのある方に体を向けた。
その方向は大河のいる方向でもあった。
大「(や…やばい!隠れなきゃ!)」
しかし大河の体は緊張のあまり動かない!
竜「ウンフフンフ〜ンf…あ……………」

見つかってしまった。
大「あ……その………」
竜「よ……よう………」
沈黙がしばらく続く。
竜「い…いつから見てたんだ?」
大「い…いいいいいいいい今来たばかりだけど?」

いま来たって言うのは全くのウソぴょんでオープニングの時からずっと見てました〜
なんて口が裂けても空間が歪んでも言えない。
大「(ど…どどどどうしよう…)」






大「い…いいいいいいい今来たばかりだけど?」
竜「そ…そうか…俺は今ニ…ニュースを見てたんだ。さ…さぁて寝るかな…」

  テレビ「「リト〜!!春菜ちゅわ〜ん!!ウフフフ、アハハハ」」

竜「!!!!!!!!!!」
CMが終わり、アニメの後半が始まってしまった。
竜「あ……こ、こここここここここここここれはだな………」
竜児は後ずさりした。だがその拍子に床に置いたフィギュアをけっとばしてしまった。
フィギュアはコロコロと大河の足元に転がっていった。

大「・・・・・・・・・・」
竜「・・・・・・あ・・・」

竜「…ハハハ、なんか泣けてきたよ。もうどうにでもなれよ。…ハハハハ…」
大「あ………あの………」
竜「フハハハハハ!もうどうにでもなれや!ワハハハハ!」
竜児は裸足のままおもいっきり家を飛び出した。
大「りゅ、竜児!待って!」

大河も裸足のまま竜児を追いかけた。
向かった先は公園だった。
大「ハァハァ…竜児!」
竜児はなんと裸で暴れていた!
大「竜児?!!ア、アンタ何してるの?!」





竜「イヤアアアァアアァア!!」
竜児はまるで酔っているかの様に暴れ狂った。

大「ちょ…竜児…ん?!」
よくみたらSMAPの草ナギも一緒に踊っていた。
竜・草「バーカバーカ!タイガーー!シンゴーー!!!」

大「ちょっ・・・落ち着いて!前転をやめて!二人とも!」
竜「タイガァーーー!!ゴロゴロ」
大「ちょっ…!誰か助けて!!!ポリスメーーーン!!!・・・・・」





大「りゅーーじぃーーーーっ!・・・・」
大河はなぜか高須家の布団の中にいた。
竜「おうっ!!な、なんだよ朝っぱらから」
大「へ?・・・」

そう、大河は夢を見ていたのだ。
大「ひぐ・・・ぐすっ・・・」
竜「な・・・なんだよいきなり?」
隣で寝ていた竜児が飛び起きた。
大「バ・・・バカ・・・」
竜「バカッてn・・・」
大「バカバカバカバカ!」

大河は泣きながら竜児の厚い胸板をドンドンと叩いた。
竜「いたたたた、な、なにすんだy・・・・・」
大「うわぁ〜〜〜ん!!」
しまいには顔を涙でグシャグシャにして竜児の胸に抱きついた。


そんな大河の様子をみていた竜児はかわいいなっと思ったのだがそれはまた別のお話w


   おわり



作品一覧ページに戻る   TOPにもどる
inserted by FC2 system