「やだやだやだやだやだやだやだ!!食べたい食べたい食べたい!!」
ちょっとだだをこねて見る。
竜児の気が変わるかも。
「おい、大河……」
竜児が呆れたように近づいてきて、
「あ〜らよっと出前二丁〜♪」
目の前にはタイヤキと……みのりん。
「へ?みのりん?」
「だめだぜ大河、高須君困らせちゃ。タイヤキ屋台バイト員として見過ごせないぜ」
「いや、櫛枝、ダメだって言うなら大河に餌付けの如くタイヤキを与えるのは……」
「だまれ小僧!!お前に大河が救えるか!?」
「は……?何を言って……」
「もうカマトトぶっちゃって。そこは『わからない……だが共に生きる事は出来る』とか言うところでしょ〜」
「よくわからんが確かに共に生きる事はできるな。っつうかこいつほっといたら何するかわかんねぇし一緒にいねぇと逆に心配だ」
「んーとそれって……」
「あ、いや深い意味は……」
「んーいや照れるな高須君」
「あ、あああ、アンタ何言って……」
「し、しょうがねぇだろ!?本当のことなんだから」
「ぎぁあ!?熱い、熱いぜ熱くて死ぬぜぇ!?」
「し、しょうがないとかそんなえっと……」
「逆だゴルゴ、ここから上に遡りながら頭文字だけを逆に読むんだ。それこそ裏の、いや真の平方根だZE!!」
股を広げ両手で大きな○を作って……あれは数字の8をイメージしているみたい。
「何言ってんだ櫛枝?」
「君たちのこれからの運命さ!!いざ果てしない未来へ!!」
「はぁ……」
「みのりん今日はいつにも増してぶっ飛んでるね」
なんか、みのりんの私と竜児を見る目が変。竜児の赤い顔もなんか私をちらちら見て変。
でも、何か竜児に見られるのは嬉しいからいいや。
「まぁいいや。じゃあな櫛枝」
「ほーいまた来てね〜」
屋台から離れて再び二人。
「なぁ大河、今日なんか食いたいもんあるか?何でも作ってやるよ」
「へ?どしたの急に」
「い、いや別にこれはだな……その、なんつうか、決してお前を意識したわけじゃない、わけじゃないんだが櫛枝のタイヤキより美味いものを食わせたくなったというか……」
「ぷっ……」
笑うなって怒る竜児。
そんな竜児を見るのが楽しくて、愛しい。
いつか、竜児がみのりんを諦めて私を見てくれたら、その時は言ってあげよう。
「あんたのご飯より美味いものなんてないわよ」って。
そんな未来が来るといいな。

TRUE END(真)

お疲れ様でした。大河と未来で幸せになれるようがんばってください。




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