【賛成の反対】

大河「うーーん」
竜児「ん? 何悩んでるんだ?」
大河「んー? うーんとね。私は自分の体にコンプレックスを持ってるわけよ、この無い無い尽くしの体に」
竜児「ふむ」
大河「で、あんたはその目付きがコンプレックスとなってるのよね?」
竜児「だな、そのせいでどれだけ辛い目に合って来たことか」
大河「お互いそうでなければと願望に近い想いを持って、それをとても嫌悪してるわよね?」
竜児「好いていないのは確かだ」
大河「でもさ、お互いそのコンプレックスがあったわけだから、私は竜児と、竜児は私と出会えたわけよね?」
竜児「んー、そうなる……か?」
大河「それを踏まえて考えると、この体に感謝すべきなのかしら?」
竜児「なるほど、確かに考えさせられるな」
大河「卵が先か鶏が先か、と同類ね……」
竜児「ぜんっぜん違う」






【お子さんが発する信号には敏感に】

大河「竜児! りゅーじぃ!」
竜児「はいはい、聞こえてるよ」
大河「ほら、これ、これ!」
竜児「ん? おうっ、今日の漢字のテスト、お前百点だったのか」
大河「ふふ〜ん」
竜児「さすがだなー」
大河「ふふ〜ん」
竜児「…………」
大河「……ふふ〜ん」
竜児「……何で頭を突き出す?」
大河「…………ふふ〜ん」
竜児「あっ、んっ、え〜と……え、偉いぞ大河、良く頑張ったな」
なでなで
大河「えへへ」



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