【救ってくれる一言って絶対ある】

 大河「……ただいま……、あの、竜児……いる?……いない……か。
    あ〜あ、流石に言い過ぎたから折角ちょっとだけ謝ろうとしたのに、相変わらず空気読めない奴……。
    …………………なんで私ってこうも素直じゃないんだろ……?
    ………あっ、違う、泣いてない! これは涙じゃなくて、その……ぐすっ。
    もう、竜児も嫌いに、なったよね……。元々迷惑掛けっ放しだし……凄く怒ってたし……。
    良いじゃん、良いじゃん! 竜児に嫌われるぐらいがなんだ!? それぐらいど〜ってこと……
    ……もうっ、何だ!? 何でこんなに涙が溢れてくるんだ!? ううっ」
インコチャン「き、きぅ、きら、う?」
 大河「…………結局あんたが言ってたことが正しかったってわけよね」
インコチャン「りゅー、ぢゃん、わぁあ、き、きぃら、い?」
 大河「……そっ、私を、ね……」
インコチャン「ネーヨ」
 大河「!?」
インコチャン「嫌う、わけない。でも、ぢゃー、んと、謝れ。素直、なれない、なら、いま、謝れ。ちゅ、ちゅ、ちゅったえる」
 大河「…………」


 竜児「……ただいま……大河、いるのか?」
 大河「すーっ、すーっ」
 竜児「……寝てやがる。……ったく、怒るに怒れない状況だな」
インコチャン「デモ」
 竜児「おうっ!? デモ? なんだ、インコちゃん、ストライキか!?」
インコチャン「でも、ぢゃ、んと、あやまる」
 竜児「えっ?」
インコチャン「てぃ、てぃがー、ご、ご、ごめんくだしゃい、って、ちゃ、ちゃっとあやまた」
 竜児「…………そっか」
インコチャン「すっ、すっん、すな、すなお、なっ、ないから、イ、イン、コぢゃ、っん、に」
 竜児「……ちゃんとその人に対して謝罪するのが道理だが、まぁ、大河なりの精一杯なんだろうな……」
インコチャン「っだ、だ、だがら」
 竜児「もう良いよ、インコちゃん。判ってるって、もう大河のことはゆ―――」
インコチャン「許した」
 竜児「インコちゃんが決断下したのかよ!?」




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