【締めの話っぽいけど締めじゃない】

大河「ふんふふ〜ん♪ おっ、あれは……ばかちー?」
亜美「にこにこっ」
大河「ほぉ、営業スマイルじゃないな。見てるのは……子供?」
亜美「にこにこっ」
大河「公園で子供見てめっちゃ笑顔になるって……、ある種危ないわね……。ってか本当に子供好きなんだ」

大河「ふんふふ〜ん♪ おっ、あれは……北村君?」
北村「キラキラッ」
大河「ペットショップで子犬をめっちゃ見てる……」
北村「キラキラッ」
大河「北村君はなんとなく動物好きそうなイメージあるけど、あんなに目を輝かせるほどだったなんて」

大河「ふんふふ〜ん♪ おっ、あれは……バカメガネ?」
能登「じぃっ〜」
大河「何をそんなに真剣に……。音楽雑誌? しかもクラシック?」
能登「じぃっ〜」
大河「へぇ、意外な趣味ね。最近流行ってる曲しか興味ないイメージだったけど」

大河「ふんふふ〜ん♪ おっ、あれは……アホロン毛?」
春田「これとこれ」
大河「DVD屋にいるってことは……」
春田「あと、これもぉ」
大河「……アクションもの、ホラーもの、ドキュメンタリーもの、感動もの……イメージだと卑猥な物しか見ないと思ってたけど
   普通に映画が好きなのか、超がつくほど意外だ」

 大河「ふんふふ〜ん♪ おっ、あれは……みのりん?」
実乃梨「よいしょっ」
 大河「楽器屋? え〜っとあれはヴァイオリン……かな?」
実乃梨「うん、良い音色」
 大河「……みのりんはギターってイメージがあったけど。うん、あれはあれで似合ってる」




大河「う〜ん、結構みんなと時間を一緒にしてるから判らなかったけど、まだまだ知らない部分があるってことよねぇ。
   勝手にイメージ持って、勝手にその人のこと決めつけちゃうのって……、やっぱりいけないことなのかな?」
竜児「なぁ〜にやってんだ?」
大河「おっ、竜児」
竜児「なんだ、散歩か?」
大河「まぁね。そういうあんたは……もう良い、判ったから」
竜児「エコバッグを見てげんなりするな。当然の義務だろ?」
大河「…………」
竜児「なんだ、まだ言いたいことがあるのか?」
大河「あんたは間違いなくイメージ通りね」
竜児「はぁ?」
大河「中身を知れば、ね」
竜児「なんだそりゃあ、さっぱり判らん」
大河「判らんで良い。それより、買い物行くならついてく」
竜児「……お菓子は3個までだぞ?」
大河「ケチ」


皆の中の私もきっとイメージ通りなんだろうなぁ。手乗りタイガーっていう不名誉な二つ名をつけられるぐらいだし。
それに、意外な一面なんて見せた覚えもないもんね。まぁ、別にそれはそれで良いんだけど。


女子生徒A「あっ、ねぇ、あれ見て」
女子生徒B「うわぁ、ヤンキー高須に手乗りタイガー……」
女子生徒A「あのふたり、犬猿の仲なんでしょ?」
女子生徒B「そりゃあ、タイガーが行き成りヤンキーのこと殴り倒すぐらいだし。で、ヤンキーの方も、仕返しと言わんばかりに顔面にボールぶつけたって聞くし」
女子生徒A「そうそう、おまけに普段ふたりともすっごく機嫌悪そうだもん」
女子生徒B「でも今のふたりって、なんだか楽しそうよね?」
女子生徒A「私には、あ〜、幸せだなぁ、って感じがする」

女子生徒A&B「「イメージと違うけど……うん、結構良い人達かも」」





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