【快感】

大河「あ〜、暇ぁ〜」
竜児「飯喰ったら必ずそれ言うよな。飽きもせず」
大河「まぁ、決まり事? 鉄板の流れ、ってやつ?」
竜児「知るか、そんなに暇なら後片付けを手伝うという選択肢は生まれないのか?」
大河「ふむ……最初で最後だ、やってやろうじゃん」
竜児「おうっ、俺もお前が言う鉄板の流れってやつを言ったんだが……じゃあ、皿洗いでも手伝ってくれ」
大河「知るかとほざいた癖に良く言ったもんだ。さ〜て、最近の私はドジっぷりを発揮してないから凄いことになるわよぉ!」
竜児「まぁ、ここで一気に爆発させるのがオチだろうが、その心意気だけは買っておこう」

十分後

竜児「ふざけんな、よこせ!」
大河「何がよ、良いじゃない。めっちゃ綺麗じゃない!」
竜児「だからだ、よこせ! なに本当にドジが直ってやがんだ!」
大河「な、な、なんだとぉ! 褒めてくれるかな、なんて期待した私の純真な気持ちとカロリー返せ!」
竜児「その点については後でたっぷりと褒めてやるから、今はまだ洗いきってない皿をよこせ!!」
大河「やっだっ!! 汚れていたものをピッカピカに奇麗にする快感……、この感覚に今目覚めたんだから、最後までやる!!」
竜児「その快感を得るのは俺だけの特権で良い! お前はやっぱ何時も通りゴロゴロしてろ!」
大河「かっち〜ん、と来ました、完全にスイッチ入りました! このヤロー、頭撫で撫でして褒めるどころか何だその言い草は!
   決めた、自分のことは自分でやる! 洋服もちゃんと片付けるし、自炊もする! 洗濯だってやってやるわ!」
竜児「冗談じゃねぇ! 俺の生き甲斐奪って何が楽しいってんだお前は!?」

泰子「きょ〜も平和よねぇ〜。さっ、お仕事の準備、準備ぃ〜♪」
インコちゃん「……飯」





【純真無垢】

北村『よしっ、ソープへ行けッ!』
大河「ん〜……」
実乃梨「どったの大河? お悩み事か〜い? この櫛枝お姉さんに話してみんかね!」
大河「え〜っとね、北村君が失恋大明神で『ソープへ行け』って言うけど」
実乃梨「おうっ、それがどうかしたか〜!?」
大河「ソープって何?」
実乃梨(櫛枝 実乃梨、やってしまいました……ある種大きな地雷を踏みつけてしもうた所存……)
大河「ねぇねぇ、みのりん。ソープってなに?」
実乃梨「……え〜っとね、おうっ、なんだ、え〜とね……」
竜児「なんだ、そんなことも知らなかったのかお前、『ソープ』ってのは要するに風呂屋だな」
大河「へぇ〜、つまりは銭湯ってこと?」
竜児「外国版のな」
実乃梨「!! そ、そうそう、そうなのだよ、大河! そういうことなのさ〜!」

実乃梨「ナイスフォローだぜ、高須君! しかも正確な答えと遠くないってのが素敵だぜぇ!」ボソッ
竜児「へっ? 『ソープ』って……それだけじゃないのか?」
実乃梨「……ほえっ!?」
大河「どったの?」
竜児「いやぁ、スマン、大河。どうやらさっき言ったことは正解の極一部らしく、ちゃんとした答えじゃないらしい」
大河「な〜んだ、知ったかするなんてあんたも詰めが甘いわねぇ」
竜児「まったくだ。でだ、櫛枝。今後こういうことが無い為に正確な答えを教えて欲しいんだが――」
大河「そうよねぇ、ちゃんと意味を知ってないとどこで恥かくか判らないし――」

竜児&大河「「ソープってなに?」」

実乃梨(完全墓穴った……)






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