大河「ねぇ。竜児。」

竜児「おぅ。」
大河「私、原作10巻読んでるんだけど、分からないところがあるの。」
竜児「おぅ。そりゃまた、懐かしいのよんでるなぁ」
大河「あのね。
   やっちゃんの実家にいったじゃない。
   あの時わたしたち、そのぉ・・ えっちしたの?」
竜児「わかんねぇなぁ。
   はっきりはなにもかいてねぇからなぁ」
大河「で、寝るときあんた、私との間に境界線ひいたでしょ。
   なんであんなことしたの?
   あと、次の朝、わたし、一人でかえったよね。
   なんでおくってくれなかったの?」

竜児「うーーん。
   たぶんだが、泰子とじいちゃんばあちゃんが再会して、
   俺たちが寝室にいくまでの間に、
   とても重要なことをしていたんじゃないか。
   って思う。」
大河「重要なことって?」
竜児「これは、あくまでも、このSS作者の妄想だぞ。
   あくまでも妄想ってことで、数レスつかってみるか」



***************************



こんなに幸せそうな泰子を見るのは初めてだった。
竜児と大河が、泰子の実家に誘い出してから、
数時間後、家の中は幸せな笑い声が響き渡っていた。

じいちゃんもばあちゃんも、大河も本当に楽しそうだった。
唯一人、竜児を除いては・・・

竜児は悩んでいた。
それを言ってよいものか?
いや、言わなければならない。


大河「りゅーじぃ。きいてるの?」
竜児「おぅ。」

空返事になってしまう。

泰子「りゅーちゃんどうしたの?」
竜児「あぁ」

清児「竜児君、どうしたんだい?」
竜児「・・・・」


やはり、言わなければならないだろう。。。





大河「竜児!!、さっきからどうしたのよ?
   言いたいことがあるなら、はっきりいいなさいよ」
竜児「あぁ。わかってる。」
大河「それとも、フィ、フィアンセにも言えないことがあるの?」

つい黙ってしまう。
これを言ってしまえば、俺たちは一緒にいることができなくなる。

大河「あぁー。いい加減にしなさい。」
園子「まぁまぁ。大河ちゃんもおちついて。
   竜児君、気になることがあるなら、言ったらどう?」

・・・・

言おう。言わなければ、「みんなしあわせ」にはなれない・
大河が幸せにはなれないではないか。

竜児「た、たいが」
大河「はぃ?!」
竜児「おまえ、家に電話しろ。」

大河の表情がこわばり、時間が止まる。


学校をエスケープするとき、
竜児は独身こと恋ヶ窪ゆりと大河の母親にむけ、
1枚のメモを残してきた。

   大河には、今日夜までに電話をさせます。






大河「そ、そんなことしたら、一生竜児にあえなくなるかもしれないじゃない・・・」

大河は、涙目になりながらうったえる。

竜児「そんなことは絶対にさせねぇ。
   お前は、俺の嫁だ。それは絶対にかわらねぇ。
   だけど、高須家だけがしあわせになって、
   お前の家族が幸せじゃねぇっておかしいじゃねぇか」
竜児「ゆりちゃん先生にも約束したし、
   お前の母さんだって心配してるんじゃねぇか?」

大河「で、でも・・・・・」



園子「大河ちゃん、お母様心配してるんじゃないかしら?
   どんな親だって、家出した子のことは心配するわ」

大河「竜児は?、竜児は平気なの?
   合えなくなるかもしれないんだよ?
   せっかく、つかまえられたのに、
   せっかく、一緒になれたのに」

竜児「俺のことは心配ねぇ。
   俺達だけがしあわせでは意味がねぇんだ。
   だから心配するな。」

泰子「大河ちゃん。
   やっちゃんは、電話したほうがいいと思う。
   だって、おかあさんだもん。
   自分の子供のことは、一番心配だよ。」

竜児「大河、心配するな。
   待ってるから、かけてこい。」

大河は、しばらく考え、「うん」と答え、廊下に出ていく。





胸が痛い。苦しい。
「俺は大丈夫」、どこが大丈夫なのだろうか?
息をするのするのすら苦しい。

大河が電話をすれば、大河は母親の家に行くことに
いや、戻ることになるだろう。
頭では分かっている。それが必要なことぐらい。
ただ、体が、心が納得していないのだ。


廊下から、大河の声がきこえてくる。

「うん。」
「ごめんなさい」

泣いているのだろうか?

「本当は、竜児とはなれたくない」

そんなこというなよ。
俺も苦しいんだよ。

じいちゃんもばあちゃんも泰子もインコちゃんも
だまって、大河の電話が終わるのをまっている。

しばらくすると、大河は廊下からもどってきた。
電話を泰子に渡し、
大河「今日は遅いから、泊めてもらうっていったら、
   泰子さんにかわってって」

それから数分間、泰子と大河の母親は電話ではなしていた。






大河「私、明日朝一番で、ママのところへ帰ります。
   寂しいけど、それがいちばんいいよね?」

大河は、先ほどまでの態度とかわり、晴れやかだった。
竜児はまだ、傷がひらいたままなのに

竜児「お、おぅ。
   そんなに急にか。
   家まで一緒にいってやるよ・」

いや、ついていきたい。

大河「うぅうん、いいよ竜児。
   一緒に着てくれたら、わかれられなくなっちゃう。
   一生ってわけじゃない。
   ママも約束してくれた。
   だから、今回は一人で帰りたいの」

竜児「そ、そうか」

大河がきめたなら、お前がしあわせになれるなら、
おれはそれでかまわない。

そういいたかった。






*****************************


:・・・・・・

大河「これだけだと、ちょっと寂しいよね。」
竜児「いいじゃねぇか、最終的に【みんなしあわせ!!】だろ?!
   おれは、いまのお前がしあわせでいてくれたら、
   なんにも文句はねぇ。」

大河「い、遺憾だわ。
   わたし、まだ満足してないわよ。」
竜児「なにぃ? 今日はチャーハン作ってやったじゃねぇか。
   まだ、満足しねぇのか?」

大河「わたし、チャーハンじゃなくて、>>25みたいに子供がほしい」
竜児「しゃ、しゃーねーな」


ギシアンギシアン

ぽこぽこぽこ


END







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