「どうしたのよ竜児?今日は随分気合い入ってるじゃない」
テーブルに並べられた料理は、MOTTAINAI精神を持つ竜児にしては珍しく豪勢の一言に尽きる程だった。
「いや、今日は記念日だからな」
「記念日?なんの?、まだ結婚記念日まではあるし、初めての日は過ぎたし……」
「今日はお前としたおはようのキスで、通算1000回キスした記念日だ」
「え?なっなっなっ!?アンタいちいちそんなの数えてるのっ?」
「そんなのとはなんだ、大事なことだぞ?」
「う、そりゃそうだけど……」
「ちなみに明日はお前と会って丁度1000日記念だ」
「あぅあぅあぅ……アンタよくそんなの覚えてるわね」
「大事なことだからな」
「でも、竜児」
「何だ?」
「そんなに記念日で豪勢にしてたら毎日が記念日になっちゃうよ?」
「記録更新がどんどん早まる、ってか?」
「うん。それにどんどんこれから思い出も増えていくし」

そのうち、365日全部が記念日になる日が、きっと来る。




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