「く、負けた…」

ベッドの中で丸くなって呟く大河を、あきれ顔で竜児が見下ろす。

「なぁ、こう言うのまで勝ち負けで考えるのはやめろよ」

ちなみに二人とも全裸。>>136 の流れで熱く愛し合ったばかりである。

「だって、しかるべき報いをって思ったのに」

ぶつぶつ呟き続ける大河をみて、竜児は苦笑する。まぁ、毎日メソメソされるより、こうやって少々
馬鹿馬鹿しい位が自分達らしいと言えばらしいのだが。

「大河、何してるんだ?」

上掛けをまとってずるずると引きずりながら、大河がベッドを離れる。引っぱがされた竜児はあわてて
下着装着。大河は素知らぬ顔で三面鏡の前に座り込み、(うれし)涙でぐちゃぐちゃになった顔を整えて、
リップを薄く引く。

……………ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………………

「うわ、どうした大河!なんだかプロポーションがゴージャスな感じに…」

なって見えたのは、単に竜児の贔屓でしかない。しかしそんなボケは華麗にスルーして、
大河は三面鏡の後ろにどうやって隠していたのか、懐かしい木刀をズラァァァッと引き抜く。

「わたし、残酷ですわよ」







「お、おう。知ってるぜ。残酷なのは」







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