「ねぇねぇ、りゅーじー?」
「おう、どうした?」
「今ね、ネット見てたら面白い記事があったの」
「ほうほう」
「しかもね? 私達にとってもすごく重要な話なのよ?」
「マジか!? それは読むしかないだろ……どれどれ?」

「あっ、待って!」
「おう?」
「ちょっと恥ずかしい記事なの、だからね…………」
「な、何だよ?」
「だから、竜児はその記事を読んだら、必ず私の言う事を聞くようにね?」
「おまえの言う事? 何か変な事考えてるんじゃないだろうな?」

「そんなことないよ。すっっっっっごく真面目な事だから安心して」
「ま、まぁ……そこまで言うなら」
「じゃあいいよ、見てみて」
「よし、やっと見れるな……どれどれ」



ttp://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPJAPAN-38808720090701
『毎日の性交渉で精子の質改善、妊娠の可能性高める』 by ロイター

「………………………………………………」

「ねぇ、りゅーじー?」
「おっ、おう?」
「文章の最後のところを読んでみて」
「ああ……『性交渉の回数が増えると精液の量は減少するが、多くの男性にとってそれは問題にはならない』……」


「うふふふふふふ」
「おい、大河……まさか……」
「そのまさかよおおおぉっ!」
「やっ! やめっ!」



ギシギシアンアン



◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「ふう……毎日ってのは……さすがにあれだな、俺も歳食ったかな……」
「あんた何言ってるの? 研究結果にあったでしょ、回数は問題じゃないって」
「……………………」
「つまり、よ。これからは日に何回やっても大丈夫ってことじゃない」
「あ、あんまり出ないからさ……いくら子供が欲しいって言っても……ほら、限度ってものが……」
「だーかーらー!」
「ハヒ」

「『問題にならない』わけよ、分かる? あぁ、なんて素晴らしいのかしら! これからは思う存分……ぐふふ……」
「おい……そこに俺の体力とか、もっと大事な何かは……考えに入ってるのか?」
「よいしょ……よいしょ……」
「なにをしてるんでしょうかたいがさん?」

「つーまーんーでー♪ おーこーしーてー♪」
「聞けよ!? おい、俺の上に跨って何をしてるんだ?」
「竜児。私ね、あんたの事いつまでも『駄犬』呼ばわりじゃ可哀想だから、違う名前を考えたのよ」
「ど、どんな名前だ?」

「『種馬』、よ」
「まんまじゃねえか!!!」
「うるさぁい! キリキリ働けえええええええええぇ!」
「いやああああああああぁ!」



ギシギシアンアン!! ギシギシアンアン!!










「大河、 ギシアンと子供を授かるのとのどっちが大事なんだ?」
「当然でしょ、どっちもよ。一石二鳥、一挙両得。なんて素晴らしいのかしら!!」




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