初夏。篠付く雨が印象に残る雨の日に、一人の少女が歩道を進んでいる。
後ろには丸で拳銃でも突きつけられているような錯覚を覚える程の威圧感を放つ男が一人。
フィギュアの様に小さく、フランス人形を思い出させるような顔立ち。それとは正反対に、後ろの男は
傘を差して歩く少女の後姿を地獄から這い出た化け物のようなオーラを纏い、狂った凶眼で睨みつけている。
この二人の間に台詞と言えるような会話はなく、だんまりを決め込んでいる。家に着くにつれ、少女の顔は
どんどん怯えたような表情に変化していく。進める足は震え、傘の柄を掴む腕も小刻みに揺れている。
しかし後ろの男は少女とは違い、水溜りとひょいひょいと避けつつ前進する少女を睨みつけている。
「…………」
依然無言。少女の限界が突破しかけたとき、ようやく古い二階建ての建物に着く。
門は崩れかかり、木は萎えかかり、二階への役目を果たすかどうか心配な手すりも錆びれ切っている。
階段を上る毎に足元は軋み、耳に付く嫌な音を発する。勿論狭いため二人並んで上る事はできず、
前を歩いていた少女が先に進む事になる。外付けされた階段を覆い隠すようにできた屋根も役に立たず、
傘を閉じれば風と共にやってくる雨が二人を容赦なく濡らすため、傘は差したままだ。
もちろんすぐ後ろに付いていくと少女の傘から滴る水がズボンを濡らすため、少し距離を取る。
少女の短いスカートと、角度のキツいな階段なため、顔を上げると呆気なく少女の下着が目に入る。
しかし男は全く悪びれる様子はなく、先を行く少女の下着を目に焼きつけんばかりに凝視し続けた。
少女はそんな男の様子に気づく術もなく、カンカン、と高い音を立てて階段を上りきる。
そしてドアの前に付くと、軽い疲労感と共に男に手渡された鍵をドアノブに差し込む。ガチャリ、と古びれた音と
ともに開かれるお世辞にも綺麗だとは言えないドア。後ろ手に鍵を閉め、声を出す事もせず傘を畳んで適当に水を切り、
傘たてにしまう。シンクにある蛇口から一滴、また一滴と水が滴る。部屋の所々には軋み、家賃が5000円下がるだけで
大喜び、狂喜乱舞する程低家賃なこのボロアパートの主は少女にタオルを渡し、制服を拭いてシャワーで体を
清めるように言い渡す。少女は小さく相槌を打ち、顔を赤らめてお粗末な風呂場へと向かった。
男は制服をハンガーに掛け、水気をタオルで丁寧にふき取る。そして自室に入り普段着へと着替える。
普段着と言っても悪魔のコスプレや赤いYシャツにネクタイ…というような格好ではないのだが。
そして居間にあるティッシュと、机の中に仕舞ってある避妊具を枕元に置く。軽く自室を見渡し、埃がないか丹念に
調べ上げる。別にニトロやプルトニウムが隠されているわけではない。チェックが終わった所で、
少女が風呂場から出てきた。少女は風呂場に予め用意されたパジャマを着ている。男は少女に髪を乾かすように
言い、風呂場へと入っていく。20分ほどで風呂から上がり、少女が待つであろう自室へと向かう。
自室に入ると、床には先ほど着ていたパジャマや下着が乱雑に散らばっている。男はそれを畳むと、
毛布を引っ被り、顔を赤らめてこちらを見ている少女のいるベッドへ入っていく。
そして、少女は快楽の渦へと巻き込まれて行った…。


***


「で、筆者は何がしたかったワケ?何が伝えたかったワケ?バカなの、死ぬの?」
「壮大なギシアンを書こうと思ったら収拾がつかなくなったんだろ。察してやれ」
「ふぅん…。確かに台詞も無いしシチュやSSにするなら失敗作だよね」
「本人曰く、『眠れぬ夜を過ごして居たら閃いた。カッとなってやった。反省はしていない』との事だ」
「バッカじゃないの?これだから文才のないやつが書くとグダグダになるのよ。今後のいい薬だわ」
「まぁそう言うなよ。筆者もスレが過疎らないように、頑張ってるんだからさ。過疎は誰だっていやだろ?」
「そうだけど…」
「最近は◆fDszcniTtkさんの『君と二人で』が殆どだろ?勿論それだけって事はないし、他にも投下してくれている
人はたくさんいる。つかそれだけでも十分過ぎる程だ。でも、その内「ストォォーーップ!!もういい!もういいから!」…おう」
「まぁそう言うわけで、これからも、竜虎妄想スレ活性化に向けて日々精進しましょう。では!」
「またねん♪」「後日談…。『拳銃でも突きつけられているような錯覚』というのはマジだぜ。高須君のチャカバナナry」
「みのりん!?」「きゅしえだ!?」「チョコバナナではなくチャカ(拳銃)バナナ…なんつて。アデュー!」





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