「ねえ竜児、今度学ラン貸してくれない?」
「かまわねえけど、何に使うんだ?」
「私、体育祭の応援リーダーに選ばれたの。それで、リーダーは女子も学ランで応援することになったのよ」
「それなら俺のだとサイズがでかすぎるだろ。中学の時の制服の丈詰めてやるから、それもってけよ。
 あと、デザインアレンジがあるなら言ってくれ。できる範囲でやっとくから」
「ありがと竜児。なんかお礼しないとね」
「この程度、別に礼なんていらねえよ」
「そうね、使用済みの学ラン持ってくるから、洗濯前にそれでハァハァするのを許可してあげる。
 竜児ってば匂いフェチだもんね。彼女の身体を包んで汗と体臭がたっぷり染みこんだ学ランとか最高のゴチソウでしょ?」
「大河……常々思ってたんだが、お前俺のことエロ犬とか呼ぶけどよ、お前の方がよっぽど発想がエロいぞ」
「あら、それは竜児があまりにもエロすぎるから私にも移っちゃったのよ。遺憾だわー」
「嘘つけ。キスだって大河からおねだりする方が多いじゃねえか」
「竜児がしたがってるけど言い出せないみたいだから、代わりに言ってあげてるのよ」
「いーや、うちゅーってタコみてえに唇を突き出すあの姿は大河がキスしたくてたまらねえからとしか思えねえな」
「た、タコみたいとは何よ!」
「残念ながら事実だ」
「わかったわ、それじゃしばらくキスはお預け。竜児が土下座してお願いするまでさせてあげないんだから」
「ふふん、先に我慢できなくなるのはどっちかな?」

「あんたら……勉強会の真っ最中だってのにイチャイチャイチャイチャしてんじゃねーわよ……」
「いやいやあーみん、ここは二人のラブラブコントを楽しむ所ですぜ。ちなみに私は大河が先にキスしたがる方に100円」
「それはいいが櫛枝、鼻血は拭いた方がいいと思うぞ。あと俺は高須が我慢できなくなる方に100円だ」





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