竜児「あれ…?」
大河「どうしたのよ、竜児」
竜児「この子、迷子かな?」
大河「あらら、お母さんいないわよね?」
竜児「そうだな……どうする?」
大河「迷子センターなんて無いし、レジのお姉さんにお願いしよっか」
竜児「よーし、お兄ちゃんと一緒に行こうなぁ」
大河「ぷぷ、お兄ちゃんだって」
竜児「いいだろ別に」

〜 〜 〜

大河「はい……はい……それじゃ、後はお願いします」
竜児「もう大丈夫だからな、早いところお母さんと一緒に家に帰れるといいな」
大河「すぐ見付かるから元気出しなさいよね、それじゃね〜」

〜 〜 〜

大河「まったく……こんなところに来るなんて10年早いのよ」
竜児「そう言うなよな、大河。迷い込んで来ちゃったんだからしょうがねえだろ?」
大河「だからってねぇ……マセガキだわね」
竜児「ははは。それはそうかもな。それじゃ、どれにするんだ?」
大河「んーっとねぇ、これかなぁ?」
竜児「原色系か……最近、その、あれだ、大胆じゃねえか?」
大河「あらそう?」
竜児「嫌いじゃないがな」
大河「あんた……こんなところでそんな顔で笑わないでよ」
竜児「おう?やばいか?」
大河「うんうん。もうどこから見ても変質者」
竜児「ひっでえな……」
大河「よし、それじゃ竜児も燃えるって言うし、これにしよーっと!」
竜児「ちょ……そんなでけぇ声で言うなって……恥ずかしいだろ」
大河「いまさらすぎんのよ、あんたは」
竜児「おう、それってカップのサイズ合ってんのか?」
大河「何年このサイズに付き合ってきたか……どうせ竜児には分からないでしょうよ」
竜児「は、ははは……よし、それじゃ行こう、とっとと買ってここから出よう」

〜 〜 〜

レジ「3/4カップブラ、お買い上げありがとうございまーす」
竜児「な、なぁ……大河?」
大河「何よ?」
竜児「3/4カップって……何だ?」
大河「………………AAAカップのことよ」
竜児「おおう!? なんという優しさ表現なんだ、素晴らしいな。俺は感動したぞ!」
大河「あんた……ちょっとは黙りなさいっての!」
竜児「ん、待てよ?AAAってことはAの1/3だから……違うじゃねえか!」
大河「うるさいって言ってんのよおおおぉ!」
竜児「いってえええええぇ!?」


おしまい





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