「……そんな短いスカートでウロウロされると目のやり場に困るんだが」
「大丈夫よ、ちゃんとスパッツ履いてるから、ホラ」

スカートを両手でピロッとめくりスパッツを見せてくれた。

日常の中に隠れた非日常的風景、それは常識に捕らわれた今の日本人の文化では考えられない光景。女の子がスカートを自らめくり上げるとゆう奇跡の場面。
スカートそれはただ布を腰に撒いただけの衣服、普段は地球の重量を利用して身体のラインに沿って優雅に舞い踊り決してその内なる真実を見せることのない絶対的な存在。
見た目は弱々しく攻略は安易に想われがちだが現実は難攻不落、例えるなら政治家みたいなものだ、彼らを個として見た時は失墜させるのは容易だが群をなした党として見るとそれは困難を極める。
しかし歴史を振り返ると時代を統べた者は必ず落日を迎える、それは時代の風がそれ許さないから。
『風』そう風は偉大だ、昔は風の力を利用して船を動かし大陸を発見し文化を発展させた、現代に於いても生活に欠かせない電気を発電したりと人間は何時の時代も風の恩恵を受け続けている。
そしてこの風こそが難攻不落と言われるスカートを攻略出来る唯一無二の存在なのである。
普段は最小限の動きで絶対領域を死守するコイツも偉大な風の力には逆らえず神秘のベールを捲り神の領域を露わにする。

「ねぇ竜児……ブツブツ言いながらノートに感想をまとめるの止めてくれない?」
「イヤだ!!オレはコノ奇跡の瞬間を記録に留めるんだ」
「もう止めて!スカートくらい好きにめくって良いから……いつもの竜児に戻ってよ」
「……スマン」
「うん」


「じゃあ捲るな」キャッホ〜!!


−ウ・ソ−



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