「竜児、今日は何の日か知ってる?」
「おう、秋分の日だな」
「昼と夜の長さが一緒らしいわよ」
「厳密には違うみたいだけどな」
「え?そうなの?」
「地球は大気が覆ってるから、必然的に大気によって太陽光線は屈折する。これにより実際より太陽が上に見えるから、
この角度の分だけ日の出は早くなるし、日没は遅くなるんだ」
「へー。さすが理系ね」
「おう。あと秋分の日ってのは元々亡くなった人をしのぶって理由で祝日になってるから、お盆と似た様なもんだ」
「お墓参りでもしとけってことね。うちの墓ってどこにあるのかしら?」
「そういえば、うちもどこにあるんだ?」
「……まぁいいわ。ご先祖様ありがとーって言っておけばきっと満足よ、先祖も」
「おう、気持ちが大切だからな」
「神様仏様まとめ様ご先祖様、今日も竜児と私は元気です。ありがとう」
「……なんか違う人混ざってなかったか?」
「気のせいよ」




作品一覧ページに戻る   TOPにもどる

inserted by FC2 system