「ねえ竜児」
「おうどうした」
「そういえばこの家って、コタツないのね」
「・・・そういえばそうだな。とらドラ!ノ全テとか設定集を軽く見た限りでも、『テーブル』とか書かれてるしな」
「せっかくコタツでみかんとか似合いそうな風景なのに、勿体無いわよ。
 掃除には偏執的なくせに、日本的な美的感覚を持ち合わせてないのかしら。遺憾だわ」
「うーん・・・・確かに俺もそう思わなくもないけどな・・・・
 だが、駄目だ。
 あんな自堕落なものを与えたら絶対炬燵から出てこれなくなるだろ。
 あまつさえそのまま惰眠を貪るに決まってる。
 そんなだらしない生活は許しません!」
「けちー」
「いやな・・・お前もそうなんだけど、主に泰子がな・・」
「あー、なんか納得だわ・・・・・。やっちゃん絶対コタツで寝て風邪とかひいちゃいそう・・・」

「そんなことより夕食の支度手伝えよ。
 今日は肉じゃがだぞ。せっかくお前も皮むきくらいは出来るようになったんだからな」
「はいはいわかったわよ。この腕前とくと披露してやろうじゃない!」

そんな冬至の日の高須家の風景。
嵐のようなクリスマスイブの前日はいつもどおりの光景だったのだけど・・・・



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