──それは、とある昼下がり
「お前の親父には、世話になったぜ」
「やめろ! 大河に手を出すんじゃねぇ!」
「手は出さないさ。少し預からせてもらうだけだ。親父によろしくな」
「たいがぁああ!!」

──唐突に
「竜ちゃん、ごめんね。パパが迷惑かけてごめんね」
「……本当に、親父がそんなことを……」

──運命は動き出す
「……竜ちゃん、コレ。パパの置きみやげ」
「高須棒のオリジナルじゃねぇか!?」
「お墓まで持って行こうと思ってたけど、大河ちゃんのためなら」

──助けを待ってるヤツがいる
「待て高須! サンポールは危険すぎる!」
「そんな勝負、亜美ちゃん信じらんなーい」
「でも! そうしない限り、大河が……!」
「……バカなあんたが死んじゃったら、一番苦しむのは、タイガーなんだからね……」

──この命に代えてでも護りたいヤツがいる
「かのう屋から差し入れだ! 掃除道具は揃ってんだろうな? 品揃えが悪ぃ、なんて言わせねぇぞ! 全部持って行け!」
「アニ……じゃなくて、狩野先輩!?」
「話は聞いた。なかなか良い根性してるじゃねぇか。そういう真っ直ぐなバカは嫌いじゃないぜ?」

──俺が行かなきゃ
「重曹を使うのは初めて……じゃなさそうだな、小僧」
「おおう!?俺、今、混ぜた……?」

──誰が行く?
「竜児……どういうこと?」
「忌々しいことに、あのクソ親父の遺伝子だったらしい」

──覚悟なら出来てる
「大河、良く聞け。俺はお前が大好きだ! お前が好きだから、ここまで来れた」
「……あんたって、ホントに……。こんな時にそんなこと言ったら死んじゃうって決まってるんだから!」
「泣くんじゃねぇよ、大河。いいか? これだけは忘れるな」

──俺は竜だ。いつでも、いつまでも虎の……お前の傍らにいる

「りゅうううじぃぃぃいいいい!!!」

超ド級ラブコメアクションクリーニングムービー!
劇場版「とらドラ! 〜燃えよドラゴン〜」
2828年4月1日 全国一斉ドーロショー

「高須くん!君なら……いや、君だけが大河の部屋をキレイに出来る!行ってくれ!!」
「櫛枝!?」

かみんぐすーん?


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