夕食後の高須家。久しぶりに夕食にお呼ばれした大河は、寝そべって
足をぱたぱたさせながら、テレビと後片付けをしている竜児を交互に
眺めている。

その大河の視線が突然薄型テレビの画面に釘付けになった。

「ひゃぁ!竜児、見てみて。体重190kgですって」

一仕事終わった竜児が手を拭きながら居間に戻ってテレビを見る。

「うわっ、なんだこりゃ。どこかで何かがおかしいって気づかなかったのかよ」
「いやぁねぇ」
「てか大河、お前もそうとう食ってるから気を付けろよ」
「何よ、私は太らない体質だもん」
「とかいって秋は小太りしてたじゃげふっ!」
「余計なこと言わないの」
「何だよ……て、あ、飯食ってるぞ」
「ほんとだ、すごい量……え?」
「あ、好きなもの、肉、肉…おい」
「ななななによ、偶然よ……あ」
「……たらこスパが好物……」
「……ねぇ、竜児」
「そんな捨てられた子猫みたいな声だすんじゃねぇ」


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