ファミレスでチン!と軽く打ち合わされる大河と実乃梨のグラス。
「みのりん新キャプテン就任おめでとー!」
「おーう、ありがとうだぜ大河ー!正式にはもうちょっと先だけどなー!」
「だけど、一年生でなんて流石はみのりんよね〜」
「鍛えてますから(キリッ!)」
「やっぱり将来はプロ選手とか?」
「あいや大河、ソフトにプロリーグは無いのだよ」
「へー、そうなんだ」
「だからまあ、順当に行けば体育大学経由で実業団かな」
「それじゃあさ、ほら……オリンピック!みのりんなら行けるよね!」
「おうさ!大河に金メダルをプレゼントしてやるぜ!」
「わ〜い!」
「ところでさ、そっちはどうなわけ?」
「え?私?」
「そう、大河の将来の夢とかさ」
「ん〜……特に無い。別にやりたいこととかも無いし」
「ありゃま、そうなんだ」
「というか、正直自分の将来ってあまり想像出来ないかも……」
「う〜ん……確かに大河に普通のOLってのはあんまり似合わない……か? そうだ、せっかく可愛いんだしアイドルとかは?」
「私、歌とかあんまり上手くないし……」
「いやいや、大河ならマイク持ってにっこり笑ってるだけでいけるって!」
「……それ、なんか馬鹿っぽくない?」
「そうかな〜?……そうかも。じゃあさ、女の子の憧れの定番、お嫁さんとか」
「そそっ、それは……考えたことない、わけじゃないけど……」
「おおっ?想定されるお相手は誰だね?」
「べ、別に誰とかじゃなくて、その、なんとなく漠然とよ」
「そうかい?あ〜やしいなぁ〜」
「もう、みのりんってば!」
「ははっ、ごめんごめん。あ、でも大河ってば料理出来ないよね。片付けとか家事も苦手だし、主婦ってのも向いてないんじゃないか?」
「そういうのはお手伝いさんに頼んでやってもらうからいいもん」
「くぅ〜っ、このセレブめブルジョアめ!メイド萌えめ! だけど旦那の稼ぎが悪かったらどうするのさ?」
「う〜ん、それは……」
「あ、そうか、お婿さんが料理洗濯掃除が得意で、ついでに大河のわがままを聞いてくれる優しい人だったらいいんだ」
「……そんな人、居ると思う?」
「……ん〜、難しいかもね。逆に居たらその人が運命の相手ってことかな?」
「まあ、まだ高校一年生なんだし、私達の未来には無限の可能性が広がってるのよ」
「お、綺麗に纏めたねぇ」
「それよりみのりん、お料理冷めちゃう前に食べましょ。今日はもうお祝いにぜ〜んぶ奢っちゃうから」
「おうよ、そいじゃ遠慮なくゴチになります!本日只今だけはダイエット戦士も返上だ!食うぜ〜超食うぜ〜」



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