────ピンポーン♪────


「?……なんだろ、こんな時間に……はいどちらさま……」
「大河〜開けてくれ〜」
「なんだ竜児か。どうしたの」
「鍵が入らねえんだよ〜」
「……あんた酔っぱらってるね? 今いくから待ってて」

──ガチャッ──

「おかえり」
「おう、ただいま」
「ちょっと大丈夫? そんな千鳥足でよく帰ってこられたわね」
「かわいい嫁と子供らが待ってると思えば、どんだけ酔ってても気合いで帰ってくるっての」
「まああ舌がよく回ること!たまには酔っぱらいも悪くないわね。…っとと危ない危ない」
「あーいいよ構うなって。腹に障る」
「大丈夫よこれくらい。それに今度は一人しか入ってないしね」
「人数の問題じゃなくてさ。お前ドジだし、人一倍気をつけるに越したことはないだろ」
「はいはいどーせ私はドジですよ。じゃあ自分で歩いて寝室行ってね。今日はもうお風呂ムリでしょ」
「いや入る。さっぱりしたいし、たばこ臭くてかなわねえしな」
「やめたほうがいいんじゃないの、酔ってるんだし」
「んじゃ一緒に入るか。それなら心配いらないよな」
「……まあ……そうね……。でもエッチはできないよ? 赤ちゃんいるんだから」
「わかってるって。…………手でしてくれるくらいは期待しても?」
「……うん……それくらいなら」



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