小っちゃなおムネの〜♪ 逢坂さ〜ん〜は〜 いつ〜も亜美〜ちゃんの〜 笑い〜者〜♪
でも〜その年の〜 クリスマスの日〜♪ ダンナの竜児さんは〜 言いました〜♪

なあ大河、たかが替え歌だろ?川嶋の言ったことを、お前が気にする必要はこれっぽっちもないんだぞ。
お前の胸は柔らかすぎるから下着や水着の締め付けに負けてるってだけで、ちゃんと膨らみもあるし、まな板なんてことは絶対にありえない。
何事にも分相応ってもんがあるだろう?お前の小柄な体で胸だけ川嶋なみに大きかったりしたら、それはそれで不自然だ…待て待て最後まで聞け。
なに?『竜児だって大きな胸の方がいいでしょ?』だと?…はぁ。いいか、俺はお前がどんな体つきだろうとお前を一番愛してるし、
胸の大きさだけで女を評価するような外道じゃねぇ。大河のいいところはたくさん知ってるつもりだ。
例えば…そうだな、お前、俺の料理をいつも美味そうに食ってくれるよな?あれ、作ってる側からすれば本当に嬉しいんだぜ。
飯を全部平らげたお前が嬉しそうに『美味しかったよ、ありがとう竜児』って言ってくれるのが凄く励みになってな、作り甲斐があるってもんだ。
それでな、次はもっと美味いものを作ってやろうって気持ちになるんだよ。
他には…俺に容赦なく浴びせてくれるわがままや罵声だな…って、俺は決して相手に罵られて悦に浸るような変態的趣向の持ち主ではないからその微妙な顔はやめろ。
お前はいつも俺に言いたいことを言いまくって、わがままが聞き入れられないと『駄犬』だの『グズ』だの言ってくるが、裏を返せば俺に対してまったく遠慮せずに本音で接してくれてるってわけだ。まさしく『対等な関係』って奴だな。
まだまだ他にもお前の魅力を語れと言われれば朝まで語れる自信はあるが、いい加減歌の続きが歌えなくて川嶋が退屈そうにしてるからな。ひとまず俺の担当部分はこの辺で切り上げさせてもらうか。
…え?『ぎゅってしてくれる?』だと?そんなの当たり前だろ、お前は俺の嫁なんだからな。今夜も抱きしめながら寝てやる。頭も撫でてやるし背中も擦ってやるぞ。
ああ、約束だ。これからもずっと一緒にいる。俺は竜、お前は虎。虎と竜はいつでも並び立つものだって相場は決まってるからな。
愛してるぜ、大河。

いつ〜も泣いてた〜♪ 逢坂さ〜ん〜は〜 この人こそは〜と〜 喜びました〜♪

「いやーすまん川嶋。予定よりちょっと俺の語り部分が長くなっちまったが、こんなもんでよかったか?」
「…ねぇ、亜美ちゃん帰っていい?つーか帰る。んでさぁ、帰る前に一発殴っていい?」



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