「姫はじめだって、竜児」
「なこと言われたってなあ?」
「こたつから出たら寒いし、三が日はやっちゃんも居るしねえ?」
「あ、じゃーやっちゃんお部屋にひき☆こもるでヤンスよ」
「超意味ねえ」

「よいしょっと。折角だし背中も温めなさいよ」
「お前の潜り込み上手にも磨きがかかったな・・・なんだ背中冷えてねえ」
「いいんだったら。寒いものは寒いの!」
「こんだけホカホカしててなにを・・・うきゃっ、首筋撫でるな!」
「ほら、手は冷えてるでしょ。うり、うりうりうりうり」
「やーめろって、この!」
「もっと」
「ん?」
「もっとギュっと」
「おう、こうか」

「どの辺かしらね?あごの下っていうけど」
「なにがだ」
「逆鱗」
「あるか!」
「竜ならあるでしょ。触るとなにか起きるって言う伝説の」
「またうろ覚えだな。触ったら竜が激高して触ったものを殺すって言うぞ?」
「うん。・・・殺して?」
「・・・」

「ま、さすがにね」
「だろ?」
「おもち食べて、美味しいお節食べて、お屠蘇気分でこたみか。あとあんたの腕枕で」
「おう、ごろっとな」
「これだけ幸せだとちょっとこのお腹を晒す気にはなれない。でも不満そうだからくっついててあげる」
「別に不満なんてねえけど」

「いいのいいの。勃つ年だしね」
「しまった!大晦日と同じオチか」



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