名は逢坂大河。
気高き手乗り族の末裔だ。丸で手に乗る程体が小さく、細胞も細かく繊細な民族だ。
しかし、容姿とは裏腹に優れた身体能力、『神の本』と呼ばれる程知識の量、学習能力の高さはどの亜人族も凌駕する。
とある国の南に住まう彼女は、民の間で流行する感染病を
治療する事ができる『裸族』を求めてこの地へとやって来た。
この感染病は祖国の隣の国に住まう民族にも治療する事が
できるのだが、何百年と刃を交えてきた為幾分仲が悪く、
曰く「ホビット族の治療なぞすると思っているのか?」
等と野次が飛んでくる始末。
ホビット族とは、東の大陸に有する身分が低い民族の事だ。
背丈や戦闘スタイルが酷似している為、やつらには日々『ホビット族』と
罵られる苦痛の毎日。


旅立ちから52日が経ち、ようやく私は見つけたのだ。
『キタムラ』と呼ばれる裸族を……。






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