大河「ねぇねぇ、みてみて!!
  こんなに、お返事いっぱいもらったよ!!
  みなさーんありがとー。
  竜児!!きいてんの?」
竜児「お、おぅ、ちょっと今日は寝かせろよな?!
  昨日もおそかったんだよぉ。」
大河「どうしよー。もう。私。うーーん。」
竜児「はいはい。まぁ、勝手にやっててくれよ。
  俺は寝るから。」
大河「こら、起きろ。起きないと、ひねりつぶす!!」
竜児「ぐはぁ!!、って蹴ってんじゃねぇ!!」
大河「ねぇ、お願いだから、ね?!」
竜児「なんだよ。なんだっていうんだよ。」
大河「書いてほしいのよ。
  だって、」
竜児「あー、あー、わかったわかった。書く書く。」
大河「ほんとに?犬のように?」
竜児「あー書く。
  え?」
大河「じゃー。
  さっさと書け!!」
竜児「ぐへぇ。だから蹴るな!!」
―――――――――――――――――――――――――


大河「今日の映画たのしかったねぇ。」
竜児「そうだな。たまには映画もいいもんだなぁ。」

受験勉強の息抜きに、日曜日映画を見にきていた。
大河「ねぇ、あれ、独身(31)じゃないかしら?」
竜児「こら、独身っていうんじゃありません。」
大河「じゃ、独神!」
竜児「だぁーー。俺たちの前の担任だろ?
  恋ヶ窪先生のおかげで、いろいろ助かったじゃねぇか」
大河「そうよね。
  あのエスケープであんたが停学にならなかったのも、
  私が退学にならなかったのも、独神のおかげよね。」
竜児「って、また独神っていってる。」
大河「あら、いやだ。遺憾だわ。」


竜児「恋ヶ窪せんせー」

ゆり「(いちゃいちゃしやがって、いちゃいちゃしやがって、
  いちゃいちゃしやがって。)」

大河「せんせー!!」




ゆり「はっ、高須くんに逢坂さん。」
大河「こんにちわ、先生どうしたんですか?
  洒落たスーツきこんで」
ゆり「既婚で?、あーあーわるうござんしたねぇ。
  私は、独身ですよ、独身。」
竜児「いやいや、服を着込んでって言っただけですよ。
  先生今日はお一人ですか?」
ゆり「え、えぇぇまあ、そのぉ一人よ。
  一人の方が動きやすいし。そうよねぇ。」
大河「(あんた、なに聴いてるのよ?一人に決まってるじゃない。)」
ゆり「せ、先生今日はたまたま、一人なんだぁ
   いつもは、いつもは、いつもは、」
   
どこからともなく聞こえてくる音楽

  だーけど、かわいいあの娘に、裏切られてからは、
  ・・・  
  アリゾナタワーのアリゾナタワーの
  上でピエロは独ーり
   

大河「ん?」
竜児「ぐ、先生までグルだったとは?!」
大河「ど、どういうこと!?
   なにがどうなっているの?」
竜児「この曲、筋少の「電波Boogie」って曲だ。
  ブギだから、非常にテンポはいいんだが、
  歌詞がやっぱりいっちゃってるんだよ。」
大河「そ、そうなのね。
  独身にぴったりかもしれないわ。」
    
独神「いわせておけば、
  いつもどおり、肉食で恥ずかしめにあわしてくれるわ!!」
大河「ど、毒神(31)でたわね。ラスボスかと思っていたのに!!」
毒神「ふふふ、私はどうせ、雑魚ですよ。
  雑魚でわるうござんしたねぇ。
  そうよそうよ、合コンいってもいつも一人ぼっち。
  余った男は三流以下、
  いくら私でもいらない男ばっかり。
  友達はみんな結婚してしまったし、
  同じ独身仲間のA子ちゃんは、来月結婚。
  実家帰って紹介してもらったクソ男は詐欺紛いだし、
  今日も当然一人ですよ、わかってますわかってます。
  もういや。
  結婚なんて、こいびとなんて!!」
  
竜児「(そうとうあれてるな!)」
大河「(な、なにがあったのかしら?)」



毒神「くっ、
  前置きはこれくらいにして、早速いくわよ!!
  原作5巻P302よ!!

  文化祭の最後、高須くんと櫛枝さんが一緒にゴールして、
  逢坂さんは北村くんはダンスしておどるんだけど、
  最後の最後で、こんな風にしめくくられているの。

  『笑う度に走る痛みも、このつらい夜を乗り切れば、
   多分、きっと、本当にーーやがて大丈夫になっていくと
   思うから』

  ここの意味するところが何?って初めはおもうんだけど

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

『肉食系竜児その五』

きっと大丈夫になっていくと思うから、、、

そう、きっと大丈夫。
北村くんともおどれたし、竜児はみのりんとなかよくなれたし、大丈夫。
なにが、不満なんだろう?

大河は文化祭の打ち上げの後、帰路につき、そうおもっていた。
あえて、竜児とは一緒に帰らず、一人でマンションに。

あのクソオヤジももういない。ちょっとは楽しかったなんて思いたくもない。
あんなことは、忘れてしまうべきだ。
わすれなきゃ。

ああ、そうだ。
竜児、よかったね。
みのりんと仲直りできて。
あのとき、「一緒に踊ろう」ってくれた竜児をふってよかった。
本当にそう思う。たぶん。きっと。
私だって、北村くんと一緒に踊れた。よかったじゃない。


家の鍵をあけ、ベットに飛び込む。

よかった。きっとよかった。

ぴりりりりー。
ぴりりりいー。

あっ竜児からだ。





竜児『よ。元気か?!
  先にかえったから、みんな心配してたぜ。』
大河『わたしは大丈夫よ。
  打ち上げも楽しんだ。北村くんとも一緒に踊れた。
  あんたは、みのりんとうまく仲直りできた。
  全部よかったのよ。』
竜児『・・・
   なぁ、大河、窓を開けてくれないか?』

大河は、高資につながる窓をあける。
そこに、竜児はたっていた。

大河『なに?』
竜児『聞いてほしいこと、
  いや、お前に聴いてほしい。』
大河『なにを聞くの?』

竜児は大きく息を吸い込むと、突然うたいだしたのだ。

竜児『 You are too beautiful, my dear, to be true 
    And I am a fool for beauty 』
大河『へ?』
竜児『 Fooled by a feeling that because I had found you
    I could have bound you to.』
  
  (おまえは、あまりにも綺麗で、おれをだめにしてしまう。)
  (きみをみつけたんだから、僕のものにしてもいいんじゃないか?)


大河『な、なに大声で、うたいだしてるのよ?
  き、近所迷惑でしょ。』
  
竜児『・・・
  俺さ、昔好きな子がいて、それで歌を歌ったんだけど、
  ふられちまったんだよな。』
大河『そんなはなしきいてない。
  恥ずかしいからやめてよ。』
  
竜児『・・・
  お前に、手がとどくようにって、思ってたんだ。
  あのミスコンのときから。
  なのに、お前逃げてただろ?
  だけど、歌ならとどくかなって。』
大河『とどくわけないじゃん。とどかないよ。
  ・・・
  だって、私たちの間には、こんなに大きな隙間があるんだよ。』
竜児『俺の歌だと、とどかないか?』
大河『とどかないよ。だってその歌は私に届くべきじゃない。
  ・・・
  私のために歌うべきじゃないもの』




竜児『・・・
  なぁ、大河、ここからじゃとどかないなら、
  おまえんちにいって、うたってもいいか?』
大河『だ、だめにきまってるじゃない。
  なにいってるのよ!
  そんな、・・・下手な歌、・・・聴きたくないわ。』
竜児『でもな、ここからうたうと、
  やっぱり、近所迷惑になっちまう。
  だから、おまえんちにいくわ』
大河『あ、りゅ・・・』

顔を真っ赤にして、竜児はそういうと、
窓をしめ、部屋の中へ消えていった。

竜児がうちにくる。
うれしいんだろうか?
いまはまだわからない。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

大河「って、これくさすぎるんじゃない?
  先生こんなのが趣味なの?」
ゆり「え?、これいけてないの?」
竜児「さすがに、
  歌はないとおもいますよ。」
ゆり「う、う、
  だから、だめなのね。だからだめなのね。
  うぇぇぇぇぇぇぇぇん。」

竜児「You are too beautiful いい曲だよな。
  でも、しらべてみたら、結局二人は結ばれないんだよな。」
大河「だ、だめじゃん!!
   ま、今回はギャグパートが冴えなかったから、次は頑張らないとね!」
竜児「そうだな、じゃ、気をとりなおして、」
大河&大河「「次回も試してガッテン!」」

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