大河「ねぇ、ねぇ、ねぇってば。」
竜児「おう!」
大河「そろそろ。書かないの?」
竜児「ああ、ちょっと最近忙しくてなぁ。
  昨日も、夜遅かったんだよ。
  眠いよー、眠いよー」
大河「何いってんのよ、この駄犬!!
  他の作者さまをご覧なさい。
  夜の1時、2時、お休みの日まで書いてくださっておられるのよ。
  あんた、やるきあんの?」
竜児「いや、そうはいわれもなぁ。」
大河「駄犬の意見なんかきいてない!!
  ご主人様が書けっていったら、書くんだぁぁぁ。」
竜児「おっと、おまえの蹴りはみきわめ・・・
  ぐはぁぁぁぁ」
大河「ふ、あまいわね。
  連続回し蹴りよ。
  あんたが、一発目を避けることぐらい、
  お み と お し!」
竜児「ぐ、ぐ、ぐ」
大河「そ、それにね。」
竜児「それに?」
大河「あんたも、蹴られるの好きでしょ?」
竜児「そんなわけねぇ!!


  もじもじしながら言うなぁ!」


★肉★食★竜★児★の★お★せ★っ★か★い★

竜児と大河は学校の帰り道・・・

大河「ねぇ、竜児。あれたべよ!」
竜児「だめです。
  おまえ、家に帰ったら自分でご飯作るだろ?
  ご飯作るときにお腹いっぱいだったら、
  手を抜いちまうじゃねぇか」
大河「そ、そんなことないもん。」
竜児「いいや、これは経験談だ。
  さらに、お前の買おうとしているのは、
  去年かってまずかったドーナツじゃねぇか?
  おまえ、ちょっとは学習しろよな。」



大河「う、う、う、
  り、竜児のケチ!!
  私のお金だから、いいじゃない。」
竜児「だめだ。おまえのママからも頼まれてるんだ。
  買い食いはいけません! ってな。」
大河「な、な、なんでママとつうつうなのよ!
  卑怯よ!、私を差し置いてママとつうつうなんて。」
竜児「ふ、将を射んとすればまずなんとやらってな。
  もう、おまえのママは俺のとりこだぜ。
  『高須くん、週末うちの掃除お願いしていいかしら?』
  だってよ。くっくっくっ、笑いがとまらねぇぜ。」
大河「(うまく利用されてるだけじゃない。)」
竜児「何か言ったか?くっくっくっ。
  まあ、それに、
  将来おまえが、どうなるのかっていうのをはかる指針だ。
  よくもわるくも、親に似るからな。」
大河「わ、わたしが?
  そんなわけないでしょ!?」
竜児「ま、そのはなしはおいといて、買い食いはダメ!」
大河「えぇぇぇ?、ねぇ、だめったら?だめぇ?」
竜児「はいはい、だめなものはだめですよぉ。」
大河「ちっ。」

大河が舌打ちをしたそのとき。

??「お、そこにいるのは、高須と逢坂か?」

竜児「か、狩野先輩。」
大河「狩野すみれ・・・先輩。」
すみれ「よう。ひさしぶりだな。
  みんな元気しているか?」
竜児「は、はい元気です。
  先輩は、こっちに帰ってらしたんですか?」
すみれ「ああ、休暇をとれたんでな。」
大河「ふーん。北村くんとはどうしてるのよ?」
すみれ「お、逢坂あいかわらず、威勢がいいなぁ。
  北村とは週に1度程度、メールの交換をするぐらいだな。
  まぁ、おかげで、こっちの様子は大体分かる。」
大河「今日は、北村くんには会わないの?」
すみれ「ああ、今日は会う予定はない。
  今日の予定は、
  
  おまえたちだ!!」



どこからともなく、聞こえてくる叫びと言うべきか、
いや、うめきというべきかおぞましい声がきこえてくる。

 らららら〜ら〜ら〜ら〜、らららら〜ら〜ら〜

大河「な、なにこれ?」
竜児「だ、だまってろ。」
大河「う、うん。」

 フェティシストの兄はいくじなし
 フェティシストの兄はかわいくて
 それでも根性なし男と恋におちました

竜児「・・・『いくじなし』だな。」
すみれ「ほう、よく気づいたな。
  さすが、北村の親友だけはある。」
竜児「で、先輩が何用です?
  だれからの依頼で、俺たちに」
すみれ「普通、最終回まで黒幕は言わないものだ。
  私は今日は、逢坂に用があってきた。
  逢坂との決着がまだ、おわっていない。」
  
すみれはそう言うと、カバンから竹刀をとりだし、中段に構える。

大河「ふ、いい根性だわ。
  いまは、ヤンキーの猫と言われはしているけど、
  手のりタイガーの本当の恐ろしさ、思い知らせてやる。」
竜児「ふ、ふたりとも、やめろ。」

すみれ「いい根性だ。
  毎回同じパターンだが、

  今回は6回めだ。スピンオフを含めようとも考えたが、
  じゃまくさいからやめた。
  
  P276 北村が生徒会長立候補演説で私に降られて、
  高須が私を呼び止め、その後逢坂が私に殴り込みをかける前の
  シーンだ。
  
  逢坂が高須に「北村くんのところへいってあげて」と
  いったあと、本来なら私のところへなぐりこみにくるのだが・・・
  
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『肉食系竜児その六』

竜児を見送り、北村のやさしさをかみしめ、
大河は右手を、ゆっくりと首の後ろへやる。制服の襟元から突き出して、
髪に隠されていた物騒なブツを確かめるように掴んだ・・・つもりだった。

大河『ん?ん?ぬ、ぬけない・・・』
??『なにするつもりだよ!?』
大河『りゅ、竜児!!
  なんで、あんたここに?、北村くんのところへ行けって言ったでしょ!!』
竜児『さっき、能登に電話をかけた。北村は大丈夫だ。
  それより、お前の方がおかしい。』
大河『わたしは、おかしくない。
  わたしは、北村くんの役に立ちたい。
  北村くんのために何かしたい。
  北村くんの悲しい顔をみたくない。
  そ、それだけなの。』
竜児『わかってるよ。
  おまえが本当にやさしいやつだってことは。
  おれが一番分かっている。
  でもな、』
大河『とにかく、はなしてよ。
  私はいかなくちゃいけないの!』
竜児『いいや、はなせねぇな。
  それもって、狩野先輩のところへいくつもりだろ?』
大河『そ、そうよ。いっちゃいけないの?
  わたしが、北村くんの仇討ちをしちゃだめなの?』
竜児『・・・
  だめだな。おまえがやっちゃぁ。
  俺に妙案がある。
  それが先だ。』

お互いの木刀を握る手に力が入る。
竜児は、はなすわけにはいかなかった。
大河をほっておけば、そのまま殴り込みにいくだろう。
学校で殴り込み?そんなことをすれば大河がこの学校に居られなくなる。
そんなこと、だれがのぞむだろうか。

2、3分二人は何もはなさず、木刀をにぎりしめていたが、
さきに大河が折れた。

大河『あんたが、そういうなら、しかたがないわ。
  あんたの妙案ってやつは、確かなんでしょうね!?』
竜児『・・・
  ああ、多分うまくいくだろう。』


竜児は、すぐに教室に戻り2通の手紙を書く。
2通の『果し状』。それぞれ、狩野すみれと北村祐作宛になっていた。

・・・




放課後、校舎裏で、大河と竜児は、二人がくるのを待っていた。

大河『本当に、二人共くるんでしょうね。』
竜児『大丈夫だ。果し状を送られて逃げるような二人じゃねぇはずだ。
  それに、能登、川嶋と香椎にも二人を見張ってもらうように
  声をかけている。』

ちょうど、17時1分前、その二人はあらわれた。

北村『やはり、おまえたちか?!』
竜児『こんなことでもしないと、でてこないとおもったからな。』
すみれ『ふ、で、相手はだれだ?
  逢坂か?高須か?それとも』

北村『会長!相手は私です。
  もう一度、私の心をぶつけます。』
  
北村は一呼吸おき、
  
北村『・・・会長が!あなたが!すきだぁぁぁぁぁーーーーーーーっっっ!!』

とうぜんここにいる3人ともが予測していた台詞で、

すみれ『北村、同じことをやるのはバカのやることだ。
  おまえは、私がアメリカへいくのをしっていて、
  なぜそんなことを言う?』
北村『・・・
  知っているからこそ、知ってしまったからこそ、
  言おうとかんがえていました!!』
すみれ『なぜだ?
  仮に私がお前のことを好きだといっても、
  すぐにわかれなければならないだろう?
  頭を冷やせ。』
北村『先輩。いや、すみれさん。
  好きになることは損得とは関係ない。
  たとえ賢くなくても、たとえ傷つこうとも、たとえかみ殺されようとも、』
すみれ『はかやろう。
  損をするようなものに手をだすんじゃねぇ。
  おまえは、おまえは、もっと得するように生きるんじゃねぇか!!』
北村『損?損なんかいまわかるわけないじゃないですか!!
  この心がそう動け、そう鼓動しろって言ったから、
  俺の心がそう言ったから、そう動くだけです。』
すみれ『ばかやろう。
  私はそんなことみとめないぞ。』
北村『みとめなくてもいい。
  俺は、俺は、ただ、ただ、
  あなたが好きです!』
すみれ『・・・
  私がお前をすきになったら、すきだといったら、
  おまえは、損をしてしまうじゃないか
  ・・・』
北村『か、会長・・・』




いつしか、北村とすみれの距離は縮まり、
北村はすみれを、抱きしめていた。


竜児『行こう。』

北村とすみれが両思いであることを、大河もわかっていたのだろう。
わかって、この場にいあわせたのだろう。
もう少し、大河のことを考えてやればよかっただろうか?
そのまま、大河に殴り込みをさせた方がよかったのだろうか?

竜児と大河は、その場を立ち去り、帰路についた。

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すみれ「っていうのはどうだ!?」
大河「・・・これって、すみれ兄貴かわいいスレ用ネタじゃない!?」
すみれ「・・・そうかぁ?」
大河「そうかぁ?じゃないわよ。もうあったまきた。
  いざ尋常に勝負!!」
すみれ「ふ、さあこい」
  
??「その勝負、俺があずかる!!」

その影は、すみれの背後にまわりこみ、
すみれを羽交い締めにし、

竜児「き、きたむら」
大河「北村くん!」

すみれ「ゆ、ゆうさくぅ。」
北村「すみれさん、そんな物騒なことはやめてもらえませんか?」
すみれ「そ、そのなんだ、
  こ、公衆の面前で、その抱きしめるとは、
  その、あの、この、少々恥ずかしくはないか?」
北村「いいえ。あなたを止めるには、このぐらいしなければなりませんので。
  さ、逢坂もその木刀をしまって。」
すみれ「ゆうさく、そろそろ、はなしてくれないか。
  おまえにひっつかれていると、力がでないんだが・・・」
北村「それは、それで好都合、
  では、いきましょう。すみれさん。」
すみれ「あぁん、ゆうさくぅ。そ、その抱きしめないでぇぇぇぇぇ」

・・・




竜児「い、いっちまったな。」
大河「ば、バカップルじゃないの?」
竜児「ああ、バカップルだ。北村はともかく、
  狩野先輩があそこまでバカップルとは・・・」
  
ふと、大河とみると、なぜか機嫌が悪い。

竜児「ん?」
大河「なんで、私をだきしめてくれないのよ?!」
竜児「ぐはぁ、それは10巻の萌えゼリフじゃねぇか!」
大河「ふふふ、
  それじゃぁ。次回は7巻ね。
  ちょっと時間が開くかもしれないけど、
  バイバイキーン。」


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大河「りゅ、竜児、今気づいたんだけど、
  竜虎スレ用になってないんじゃない?」
竜児「ん?どれどれ、
  げ!!しまったぁーーー!!
  竜虎の甘々シーンが・・・」
大河「あーあ、失敗よねぇ。」
竜児「面目ねぇ。」

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